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臨床歴20年の経験豊富な院長が、ひざ関節痛(変形性膝関節痛)についてわかりやすくご説明いたします。少し長いですが、ひざ関節痛でお悩みの方はぜひ最後までお読みください。(2025.7.19更新)
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このような症状でお悩みの方、お気軽にご相談ください。
Qアングル 向かって右側:男性、左側:女性の違い
40歳以上を対象とした大規模調査では変形性ひざ関節症は全国に2530万人。60歳以上の2人に1人はひざ痛を抱えている。男性860万人、女性1670万人と女性のほうが約2倍も多い。
また別の調査では40歳以上の女性の約6割にひざ痛があり、60歳代女性の4割、70歳代女性の7割が変形性ひざ関節症であるというデータがあります。
女性が多い理由としては、もともとの筋肉量が少ないことや、骨盤が男性よりも広いので(注)ひざ関節の外反角度(Qアングル)が大きく、ひざ関節に負荷がかかりやすいことなどが原因と言われています。
(注)元々太ももの骨とすねの骨は、まっすぐではなくX脚気味になっています。このX脚(Qアングル)の角度が図のように女性の方大きくなっています。
ひざの構造①(右ひざ)
ひざの構造②(右ひざ)
ひざの構造③(右ひざ)
●ひざ関節には非常に大きな負荷がかかる
●平地を歩く時で体重の5倍、階段を降りるときには8倍の負荷がかかる
●60キロの体重の人が歩くときには300キロの負荷がかかる
●痛みなくスムーズに歩けるのは軟骨が重要な役割を果たしている。ひざ関節には2種類の軟骨がある。軟骨には血管・神経がない
●関節軟骨は少しでも残っていれば再生すると言われている
●1つ目の軟骨は大腿骨と脛骨の関節面にある硝子軟骨(しょうしなんこつ)で厚さ約3ミリ、表面がガラスのようにツルツルで衝撃吸収と滑らかに動かす役割
●2つ目の軟骨は骨を安定させる半月板と呼ばれる線維軟骨(せんいなんこつ)。衝撃吸収とひざ関節の安定化の役割
●関節は関節包と呼ばれる袋に包まれ、関節液で満たされ潤滑が図られる
●関節包の内側には滑膜という膜があり、関節液を分泌し軟骨の栄養補給を行う
●サプリメントとしてヒアルロン酸、コラーゲン、グルコサミン、コンドロイチンを飲んでも関節軟骨には血管がないので届かない。意味がない
●幹細胞によるひざ軟骨の再生治療が確立されるまでには、まだ時間が必要。自費であるため多額の費用がかかる
●もしひざ軟骨の再生が成功しても根本原因である”ひざ関節のねじれ”が改善されず、過剰な負荷がかかり続ければ、再生した軟骨もすぐに削られてしまう
<ロコモティブシンドローム>
ひざが痛いとき多くの場合は、まずはご自身で湿布、サポーターを試すのではないかと思います。それでも改善しない場合は、整形外科へ行き鎮痛剤の処方、ステロイドの注射、ヒアルロン酸注射をされると思います。
ステロイド注射を打てば、その強力な鎮痛作用で多くの場合、痛みは治まります。またひざ関節内の滑りを良くする目的で行われるヒアルロン酸注射にも局所麻酔薬キシロカイン(リドカイン)が含まれていますので痛みが緩和されるのはある意味当たり前です。
痛みが治まると普通に歩けるようになります。しかし痛みの根本原因である ”ひざ関節のねじれ” は改善されていません。
“関節のねじれ”を放置したまま歩けば、ひざ関節への負担はかかり続け関節軟骨はすり減り、やがて変形性ひざ関節症に進行してしまいます。
変形が進行し末期状態になると人工ひざ関節置換術を勧められます。片方を手術すれば、もう一方もすることになり両ひざの手術をされている方も少なくありません。
ひざ関節を手術された方はすべての方が痛みが改善される訳ではありませんし、ひざ関節周囲の筋バランスは改善されていないので痛みの再発のリスクもあります。
歩行バランスが崩れたことで股関節痛や、慢性腰痛を発症される方も多くいます。
またひざの痛み、股関節、腰痛ががあることで活動量が減り、ロコモティブシンドロームから要支援、要介護、寝たきりになるリスクが高まります。
このように痛みを止めることだけを目的とした対処療法を繰り返した結果が要介護、寝たきりを増やすことにつながっています。
ひざ関節痛は対処療法を繰り返すだけで根本的な対処をしないと構造自体の破壊がどんどん進行してしまいます。安易に対処療法を繰り返すのではなく、できるだけ早い段階で根本原因の解消に取り組むことが重要です。
<対処療法の繰り返しによる重症化の流れ>
●薬局で湿布、サポーターを購入して対応
↓
●ひざの痛みが改善しない、ひざに水がたまる
↓
●ステロイド注射で痛みの緩和、ひざ関節の水抜き
↓
●ひざ関節の滑りを良くする目的でヒアルロン酸注射(局所麻酔薬含有)
↓
●注射の鎮痛効果により痛みなく普段通り歩くことができるようになる
↓
●しかし根本原因である”ひざ関節のねじれ”は改善していない
↓
●O脚になり、関節軟骨のすり減りが進む(95%は内側の関節軟骨)
↓
●クッションの役割である関節軟骨のすり減りで歩行時の衝撃が増し、微小骨折(関節面のヒビ)を繰り返す
↓
●ヒビの修復が繰り返し行われる過程でひざ関節の変形が進行し、痛み増悪
↓
●さらに重症化し、人工ひざ関節置換の手術
↓
●ひざ関節周囲の筋アンバランスは改善されていないので、痛みの再発や歩行バランスの崩れのよって股関節痛・腰痛の発症リスク上昇
↓
●ロコモーティブシンドロームのリスク上昇:活動量低下し神経活動低下、筋力低下、骨量低下(骨粗しょう症)
↓
●要支援、要介護のリスク上昇
巽一郎著 100年足腰
体は正しく使えていると問題は起こりにくいです。間違った体の使い方を続けているとそのSOSサインとして痛みや不調が起こります。
ひざ関節の場合は、痛みの原因の9割は”ひざ関節のねじれ”です。ひざ関節周囲の筋肉アンバランスを解消し、“ねじれ”を取ってやれば痛みは改善します。
人工ひざ関節置換術の名医、巽一郎先生の病院には、手術適応の患者さんが全国から来院されますが、「手術の名手」と呼ばれながら、「すぐに手術しない」医師として有名です。まずは3か月間、経過を見て更に数か月間、手術せず痛みなく歩けることを目指し保存療法を継続し良好な結果を出しています。著書「100年足腰」の中で以下のように述べられています。
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~引用~
末期変形性ひざ関節症の多くは(手術をせずに)痛くなく歩ける可能性があります。ひざが痛いという“現実”には必ず“原因”があります。その原因を知り、対策を立て実行すればひざの痛みを取ることができます。
ですから、痛み止めを飲んだり、サプリを飲んだりして“結果”だけを変えることは意味がありません。原因がそこにある限り、結果はまた同じように(痛みが)再現されるからです。
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巽先生は著書の中で、ひざ関節の手術は理想と1ミリずれるだけで痛みや歩き具合が変わってしまうと書いています。手術をしても痛みが残る可能性もある。逆に言えば、手術をしなくても筋肉のアンバランスを改善し、”ひざ関節のねじれ”を1ミリ解消すれば痛みや歩き具合を改善できる可能性があるということです。
関節軟骨が薄くなり、微小骨折(ヒビ)→修復を繰り返すことで変形が進行
軽傷はもちろんのこと、手術適応と言われた重症の状態でも時間をかけて治療を重ねていくことで改善の可能性があります。
まずは痛みの緩和を第一に、その後ひざ関節周囲の筋アンバランスを整え、痛みなく日常生活を送れることを目指します。
症状が重いほど時間はかかりますが、しっかりと治療計画を立て進捗状況を確認しながら取り組むことで改善が期待できます。
上記の【6.ひざ関節痛の根本原因は”関節のねじれ”】でも書きましたが、膝蓋下脂肪体はひざのお皿の裏側にあり、神経・血管が多い部位です。
ここに炎症が起こると非常に強い痛みを感じます。
徒手や電気治療ではなかなか痛みが改善しないことが多いのですが、当院では徒手や電気治療では届かない部位であっても鍼灸パルスを使ってアプローチすることができますので非常に良好な結果が得られています。
マッサージ、はりきゅう、電気治療などの治療でもある程度痛みを緩和することは可能ですが、根本原因である”ひざ関節のねじれ”に関してはアプローチできていません。
痛みは海に浮かぶ氷山の一角です。水面下の根本原因を改善しないと痛みは何度でも再発しますし、関節軟骨のすり減りも止まりません。
当院ではひざ関節周囲の筋アンバランスを解消し”関節のねじれ”を元に戻すことで痛みを改善し、再発しない体を目指します。
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